
夏目漱石の小説「坊ちゃん」を数十年ぶりに読み返してみると、愛媛県松山市の道後温泉、路面電車、ターナー島など興味を引くものが物語に登場します。
ふと、
松山は小さい時に行ったことはあるけど、ほとんど記憶にないな・・。
そんなことを思い・・・
いざ、愛媛県の松山市に観光へ。
観光の中でJR四国の時刻表を見てみると、電車は1時間に2本程度の運行状況。
そもそも四国はクルマ文化であることから、普段の生活でも電車を利用することはほとんどありません。
そんな松山においては、全国にチェーン展開しているお店以外で交通系ICカードはどこまで普及しており、利用することができるのか!?
PASMO・Suicaが使える観光施設はある?
松山でのPASMO・Suicaの普及状況や電子マネー事情をご紹介致します。
PASMO・Suicaを始めとする交通系ICカードについて

まずPASMOを始めとする「交通系ICカード」は、鉄道会社や地域ごとに様々な種類のカードが発行されています。
- PASMO(パスモ):東京メトロなどの私鉄
- Suica(スイカ):JR東日本
- Kitaca(キタカ):JR北海道
- TOICA(トイカ):JR東海
- manaca(マナカ):名古屋の私鉄
- ICOCA(イコカ):JR西日本
- PiTaPa(ピタパ):関西の私鉄
- SUGOCA(スゴカ):JR九州
- nimoca(ニモカ):西日本鉄道
- はやかけん:福岡市交通局
様々な種類のカードが発行されると分かり難いのですが、この交通系ICカードは2013年3月より全国相互利用が可能になりました。
そのため・・・
上記10種類のうち、どれか1枚を持っていれば鉄道会社関係なくICカードが利用可能で、電車に乗り降りすることができるのです。
そして・・・
以下の「交通系電子マネーご利用になれます」が目印の交通系ICカードのマークがある場所は、PASMOの利用が可能な場所となります。

(出典)http://www.nittohmall.com/images/mallguide/140501_01.jpg
更に鉄道だけでなく、観光施設なども交通系ICカードと提携しているので、PASMO・Suicaの利用はこのマークが目印となります。
以上を踏まえて、交通系ICカードの利用可能な場所を〇×で示してみました。
なお、利用可否は2024年9月20日時点の確認となります。また、この〇×は交通系ICカードの利用ができるかどうかで、現金のチャージ可否などは考慮していません。
松山の公共交通機関におけるPASMO・Suicaの利用可否
東京から松山までは飛行機で約1時間30分。
空港に降り立つと・・・

蛇口をひねるとみかんジュースが出るという噂の蛇口。
愛媛県の蛇口からはみかんジュースが出ると言う都市伝説がありますが、
・・・実は中はみかんジュースではなく水が流れていました。
そんな空港内は施設が充実。お土産売り場が広くお店も沢山ありました。
そして早速、松山市内の中心部へ移動。
松山空港はアクセスが良く、松山市内中心部までも20分程度で行け、地方空港でも不便な印象は全くありませんでした。

まずは公共交通機関のPASMO・Suicaの利用可否です。
名称 | 利用可否 |
【電車】 路面電車(伊予鉄) | 〇 |
坊っちゃん列車(伊予鉄) | × |
JR四国(一部路線) | △ |
【バス】 松山空港リムジンバス(伊予鉄) | 〇 |
路線バス(伊予鉄)(2025年春より利用可) | △ |
【タクシー】 伊予鉄タクシー | 〇 |
四国交通タクシー | 〇 |
松山での公共交通機関は、伊予鉄グループの電車、バス、タクシーを中心に利用することになります。
愛媛県では、伊予鉄グループなどで利用できる「ICい~カード」が発行されているのですが、このICい~カードは、2025年9月にサービスが終了するため、2024年3月より路面電車などでICOCAが利用できるようになりました。
ICOCAが利用できることで、互換性があるPASMO・Suicaも利用ができます。
なお、愛媛県はICカードの相互利用やモバイル決済の先進県のようで、東京のモバイルSuicaや、PASMOとSuicaの相互利用サービスの開始時期よりも早く、同様のサービスが開始されているようです。
松山の主な観光施設におけるPASMO・Suicaの利用可否

そして観光施設のPASMO・Suicaの利用可否になります。
松山では、これまで交通系ICカードの利用ができる場所はほとんどありませんでしたが、近年、PASMO・Suicaの利用できる場所が増えてきています。
主な観光施設では、PASMO・Suicaの利用ができます。
最後に
さて、観光をしていると、レトロな坊ちゃん電車やからくり時計など、街のあちこちに坊ちゃんの要素を散りばめており、街を歩いているとワクワク感が湧いてきます。
更に、あらゆる場所にWi-Fiが完備されており、観光客が快適に過ごせる環境整備も整っていました。
松山は非常に観光戦略に長けている街との印象です。
また、坊っちゃん列車の運転手は若い方々ですが、皆生き生きとしていました。
観光業と言うことだけではなく、仕事そのものを楽しんでおり、自分たちの住んでいる松山を大切にしている姿には何とも心打たれるものがあります。
四国の魅力を改めて考えさせられるそんな街でした。